胆石の種類

胆石は結石の種類があり、できる場所によっても呼び方が変わってきます。総じて「胆石症」と呼んでいますが、それぞれの呼び方、できる結石の成分の違いなどを紹介していきます。


ちなみに自分の胆石は、胆嚢結石で成分は100%コレステロールで出来ていました。

胆石症の種類

「胆石症」と一括りに呼ばれている胆石ですが、結石のできる場所によって呼び方が違ってきます。どんな種類の胆石症があるのか見ていきましょう。

胆嚢結石症

胆嚢結石は、胆石の中でも9割が胆嚢結石症という、一番発症率の高い胆石です。


疝痛発作、胆嚢炎などを引き起こしますが、痛みもなく、症状が出ない場合もあります。できる結石の大きさも様々です。

総胆管結石症

総肝管と総胆管にできる結石のことを総胆管結石と呼びます。症状としては疝痛発作、黄疸が起こりやすい胆石です。


化膿性胆管炎を起こすと命に関わることがありますので、早急な治療が必要になります。

肝内結石

この胆石は、強い痛みが出ることは稀で、中には気づかない人もいるほどです。


稀に胆管がんを合併していることがあり、気づかずにいると怖い胆石です。

結石の種類

胆石の結石には種類があります。種類が違うのですから結石のでき方も違ってきます。


日本消化器病学会の分類法により、胆石の種類は分けられています。胆石の見た目と割ったときの特徴によって分けられています。

コレステロール胆石

胆石イラスト

純コレステロール石、混成石、混合石に細かく分けられ、胆石の全体の8割がこのコレステロール系の結石になります。女性に多いのが特徴です。


自分は純コレステロールの結石でした。成分は名前の通りコレステロールです。


できる数も多いものでは1000個以上にもなります。カロリーの高い食事や脂肪分の多い食べ物が要因になっているとされています。以前はヨーロッパなどで多い結石でしたが、日本でも食文化が変わり、コレステロールの胆石が一番多いものとなってしまいました。


形としては純コレステロール石が球形か卵形で、白っぽいか薄い黄色っぽい色をしています。普通は1個のみで割ると中心部からコレステロールの血漿が放射状に伸びているのが分かります。


混成石も同じような形でできるのもだいたいが1個のみです。割ってみると内層と外層とが区別できます。外層の厚さが1mm以上認められます。色は褐色系になります。混合石は球形か多角形をしており、数も多数であることの多い結石です。割ってみると放射状の構造と、層状の構造が混じっています。もちろんコレステロールが主成分です。

色素系結石

胆石イラスト

色素系の結石は、ビリルビンカルシウム石と黒色石に分類されます。食生活の変わる前の日本では、ビリルビンカルシウムの胆石患者が一番多かったのです。


胆嚢にできやすい胆石で胆管が、きんに犯されてできる結石です。ビリルビンカルシウムの形は様々でもろいのが特徴です。割ってみると層状になっているか無構造です。


もちろん主成分はビリルビンカルシウムです。黒色石は若い人や痩せ型体型の人に多い胆石です。


できる要因はカロリーもその一つですが、貧血症や消化器官の手術の経験者、肝硬変などがあり、鉄や銀などが含まれています。形は金平糖のような形状や砂状のもの、稀に球形の黒色調の小さな結石だったりします。


数も数十個にもなり、割ってみても中は同じく黒くて無構造です。


主成分はビリルビン由来のものといわれています。

まれな胆石

以上のものに含まれない稀な胆石として、炭酸カルシウム石や脂肪酸カルシウム石、他の混成石などがあります。

 

COLUMN~様々な胆石~

コラムイラスト

入院時、隣のベッドの人の胆石は黒色石でした。数も数千個と言うことで腹膜炎を併発して胆汁もたまり、ドレナージをしていました。


自分のは主治医曰く、100%コレステロールの胆石で、ゴツゴツした球形の直径2センチ前後のものでした。


向かいのベッドの人の胆石はコレステロール系で鶏卵ほどの大きさがあり、見た目にも滑らかで翡翠のような色と輝きを持っていました。胆石ではなく、翡翠で作った鶏の卵の民芸品だと言われたら、何の疑いもなく信じてしまうくらいのものでした。


体内で、あれだけの最高傑作を作り上げるなんて驚きです。体内から取り出された胆石は、ある程度乾燥してから渡されますが、自分の胆石も手術から数年たち、時間の経過と共に褐色に変色してきました。


あの美しい翡翠のような胆石は、現在どうなっているのか気になるところです。綺麗だから飾っておくって言ってたんですけどね。

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