胆石のできる原因は、結石の種類によって違います。
同じ胆石だからといって、日本で急増しているコレステロール系結石の場合と、以前多かったビリルビン結石では原因が違うのです。原因がわかれば予防もできますね。
胆石患者の大半を占めるのがこのコレステロール系の胆石です。
これは、胆嚢の中で、胆汁に含まれるコレステロールが結晶化して核となり、徐々に大きくなってしまうものです。水に溶けないコレステロールは、胆汁の中ではリン脂質の膜や、ミセルというものに覆われて存在しています。
これが、胆汁中のコレステロールが増えすぎたり、レシチンや胆汁酸のバランスが悪くなると、ミセルで覆うのが追いつかなくなってしまいます。これを飽和状態といいます。コレステロールが増えすぎる原因として、コレステロールの摂取量の増加(マヨラーの私はこれでした)、肝臓でのコレステロールが作られる量が増加したためなどが考えられます。他には、腸を手術した場合などや、腸の炎症で胆汁酸をよく吸収できなくなることも原因の一つとして挙げられます。どの胆石にしても、胆嚢の働きが鈍っていたからというのは共通する原因でしょう。
色素系の結石として挙げられるのが、黒色石とビリルビンカルシウム石です。
これらはコレステロール系の結石ができる原因とは違い、胆道が細きんに犯されたり、寄生虫が入ってきたため、胆管の出口にある突起が炎症を起こしたりすることが原因になります。
さらに、胆汁の流れがよくない、低脂肪ばかりで、炭水化物にかたよった食生活なども原因となります。ビリルビンカルシウムができやすい環境としては、胆汁のphがアルカリ寄りになったりすることが挙げられます。
黒色石は、胃の切除手術後や肝硬変、溶血性の黄疸や、心臓の弁の手術後にできる場合が多いのですが、これの原因はまだ明らかにされていません。
胆石にならないためにも、予防が大切ですね。
胆嚢を摘出せずに、内科的治療を行った人などは、胆嚢が残っているために再発も視野に入れて生活しなければいけません。一度胆石を発症した人は、内科的治療を行って治癒しても、再発の可能性は十分にあるのです。
胆石患者は男性よりも女性の方が1.6倍も多いそうです。
自分もその中の一人だったわけですが……。
まず胆石を予防するには肥満に注意するということです。肥満の人は、どうしてもコレステロールの代謝が悪くなり、胆石ができやすくなります。適度な運動で肥満を防ぎ、動物性脂肪を摂りすぎない食生活を心がけましょう。ストレス太りという言葉があるように、ストレスも極力ためないことが大切です。
規則正しい食生活をこころがけるということは、様々な病気を取り上げているサイトにも書かれていることです。私たちが健康でいるためには、食生活がきちんとしていることが第一条件なのです。胆石の場合は、暴飲暴食も疝痛発作の原因になります。
肥満を招く動物性脂肪を多く摂ることでも発作は起こります。また、食事と食事の間が開けば開くほど胆石はできやすくなってしまうのです。規則正しい食生活をしていれば、胆石だけではなく、体の健康のためにもなるのです。
先にも書いたように、自分の胆石は純コレステロール結石でした。
マヨネーズ大好きの誰もが認めるマヨラーで、コレステロールの摂りすぎだったことは否めません。元々が痩せ形体質で、どんなに食べても太れなかったのですが、出産を機に体質が変わり、どんどん太っていきました。
そのうえ不規則な食生活。朝食は食べず、当時の仕事の関係で昼食は午後3時過ぎ。夕食に至っては夜11時頃という生活を送っていました。その頃から背中と胸に鈍痛を覚えるようになっていました。
まさかそれが胆のう炎と胆石の前兆とは夢にも思っていませんでした。自分の胆石は、作られるべきして作られた。
そんな感じです。不規則な生活と食生活が、立派な胆石を作り上げたのです。これは自分の責任だと思います。今では一日三食きちんと摂り、夕食も遅くならないように心がけています。胆嚢を摘出していますので再発の心配はないのでしょうが、生活をきちんとしていれば、様々な病気にもなりませんし、寝不足で日々を過ごすということもありません。
そんなわけで、今でもあの胆石の痛みを思い出しては、きちんとした生活を送らなければと思うのです。